凪(なぎ)の海を見渡しながら心地よい海岸線を走り、脇道を少し入り込んだ場所。高松市郊外、瀬戸内海に突き出した半島の高台に、Tさんご夫妻のお友達のお住まいがあります。
25年ほど前に建てたというログハウスは、味わい深い風体。息子さんの夏休みを利用し、一家総出で建てたのだそうです。当時はまだ、ログハウスづくりのノウハウも材料も今よりはずっと手に入りにくく、ご主人があちこち奔走してやっと完成させました。
大きな庭では、数匹の犬たちが、ログハウスの中では、猫たちが、いきいきと暮らしていました。「いつしか住み着いた仲間たち。この暮らしには欠かせない家族だね」と穏やかに話すログハウスのご主人は大の動物好きです。
温もりある木の壁には年代物の柱時計。「主人がずいぶん前に古道具屋で買ってきたんだけど、その時から壊れたまんま」と笑う奥さま。おおらかなご家族の楽しい暮らしぶりが、あちらこちらに感じられます。
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「ログハウスの田舎暮らしなんて、はじめは家族全員、大反対だったの」そう語る奥さまも、今ではすっかり田舎暮らしの達人。ご近所の方から借りている休耕田で、四季折々の野菜を作っています。
化学肥料を使わず、畑の一角に設置したコンポストで生ゴミを堆肥化して使い、水やりには雨水を有効利用。作業小屋の軒下には大きなポリバケツがあって、雨水タンク代わりになっています。
春は大根や菜花、初夏になるとアスパラやスナップえんどう。
「旬の新鮮なものを食べられるって本当に幸せ。野菜の甘みが違うものね」。
菜園の収穫物を知人への手土産にして、喜んでもらうこともやりがいの一つだそうです。
「最近、ベランダ菜園に夢中なのよ」「やっぱり広い畑が良いんだけど…」というTさん夫妻に、「私も街の真ん中で育った素人だから、もう失敗だらけ。コツは地元の人と仲良くなることなの」。
どの時期に何を植えればいいか、その土地の土質や気候を知り尽くした地元の方に教えてもらったのだそうです。と言いつつ、奥さまは自身でも農作業日誌を9年間書き続けている研究家。「作物と1年間つきあっていくって、本当におもしろいわ」と目を輝かせています。






